先週のロンドン滞在中にSAATCHI GALLERYで久しぶりにRichard Wilsonの作品20:50を見た。おそらく初めて見た人は何がどうなっているのか分からないだろう。僕も15年程前に当時のサーチ・ギャラリーの空間 で初めてこの作品を体感した時に度肝を抜かれたことを思い出す。巨大な空間にぎっしりとリサイクルされたエンジンオイルを満たした鉄の水槽が空間全体に設置されている。その一部分に一人だけ通れるような隙間があり、空間はオイルの鏡面反射により天井が写り込み不思議な状態になっている。こんな馬鹿 げた奇妙で美しい作品が真っ白なホワイトキューブのギャラリーに展示されていることに驚きロンドンのアートシーンの凄さを知ったのだ。丁度現在、また新たな 「NEW SPEAK BRITISH ART NOW」という新世代のイギリス現代美術の紹介の展覧会が行われている。毎回次々にサーチ・ギャラリーを始め現代アートを刺激的に紹介する状況には眼が離 せない・・・またトラファルガー広場で恒例の台座プロジェクトではYinka Shonibareというアーティストの巨大なボトルシップのようなオブジェが青空の下設置されていた。
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