2008年10月21日火曜日

Art Fair




先週末はいくつかのアートフェアーが行われていたので見に行った。Frieze Art Fair、Zoo Art Fair、Scope Art Fair、Red Dot Art FairとFree Art Fairなど五つのアートフェアーが同時多発的に行われていて、この時期世界中からお金持ちがロンドンにやってきてアートを買いに来る。この際全部見に行ってみようと思い、金、土、日と週末アートフェアー三昧だった。出展しているギャラリーもトータルするとかなりの数になる。もう眼球と歩き回りで足腰がかなり疲労した。too much Art・・・・正直言ってFrieze以外はあまり面白くなかった。Zoo Art Fair は新しい若めのギャラリーが60程集まり行っているFrieze予備軍と言った感じだが。立地は良いがRoyal Academyの会場が少し窮屈な感じがした。Red Dot Art Fairというのはホテルの中でギャラリーが30程集まって行っていたが、ホテルの中の客部屋を使用してのコンパクトな感じなので今一つ、今二つか?作品もコンパクトでグラフィカルな感じなのが殆どでどうも・・・・・Scopeも何となく作品全体に面白みが無かったし、会場もいま一つ活気が無かった。Free Art Fair ?というのはまさに大須の商店街展示と言った感じだが、アーティストが作品を持ち寄って空いているいくつかの店舗の中に作品展示を行っている。これはアートフェアーというよりFriezeに対するアンチといった感じだ。始めどこでやっているのかよく分からなかった。やはりFrieze(世界のトップクラスのギャラリーが150程出展しRegent's Parkの中にテンポラリーな巨大テントを設置して行われている。)が規模、内容とも大きく充実している。公園内にはSculpture Parkと題して、いくつか一時的に大きな立体作品も設置したりトーク、フィルムなどのイベントの他、ブックショップや世界中のアートマガジンの紹介など現代美術をトータル的に一気に紹介している。訪れている人の数も半端ではなく会場内はすごい人の数だった。入場料だけどもかなりのものだろう。ちょうど東京からの出展のKさんに久しぶりに会った。会場には喫煙ボックスのユニークな作品や生きたオウムがいたりで様々だ。当然だが全体的にはかなりビジネス色も強く、展示されている作品の値段も半端ではない・・・・・・

2008年10月16日木曜日

EAST




今週はロンドン一番のアートフェア―シーズンとなっているので、それに関連して沢山の展覧会やイベントがあちこちで行われている。天気があまり良くなかったが、夕方からイーストのインド人街で有名なBrick Laneで行われている展覧会をいくつか見に行った。ロンドンイーストはギャラリーも多く様々なカルチャーの発信地として有名で人気のあるエリアでもある。

偶然、丁度バスを降りると前方から二人組有名アーティストのG&Gが歩いてきた。目が合うと軽く微笑んですれ違ったので、とっさにポケットのデジカメでその後ろ姿を一枚・・・以前もDalston近くのケバブレストランで見かけたが、こちらでは何時も同じレストランで食事をしていることで有名らしい。やっぱりここはロンドン、アートが普通に傘を持って歩いていた!?。一昨日も名芸で数年前に特別客員でお世話になったアーティストのD.M氏の展覧会のオープニングがあり再会をした。ロンドンにいる間に一度スタジオを見学したいとお願いしておいた。

4 NEW SENSATIONSという昨年からスタートした企画で、今年ロンドンの美術大学のBA、MAを卒業したばかりの一番の若手アーティストをSaatchi GalleryとChannel 4がサポートしている。フリーズアートフェア―のこの時期に20名をノミネートして展覧会をBrick Lane行い、また同時に全ての学生を対象にしたオンラインコンペも企画して、その優秀者には賞金が与えられ次の活動の資金サポートを行っている。以前RCAなどの美術大学の卒展を見に行った時に気になったアーティストの作品もいくつかノミネートされ展示されていた。まったく次々に新しい才能がデビューしてくるロンドンの現場だ。
http://www.saatchi-gallery.co.uk/4newsensations/
もう一つすぐ隣でThe Future Can Waitというグループショウが行われていた。 こちらも昨年からスタートした企画で広大なスペースに50名程のロンドンで活動するアーティストの作品が沢山展示されていて巨大な作品やユニークな作品があった。この時期かなりアート密度が濃い・・・

2008年10月12日日曜日

SAATCHI




しばらく移転のため休んでいたサーチギャラリーが今週末からついにオープンした。地下鉄Sloane Square駅近くの元兵舎の建物に地上2階、地下1階と13室もの白く清潔感のあるギャラリー空間が出来上がり、中国の中堅作家のグループショウでスタートした。まさにここ数年注目され話題になっていた中国のアーティストを総括して紹介している感じだ。来週末には話題のFrieze Art FairやZoo Art Fairなどいくつものアートイベントが近づいてきて更に忙しくなってきた感じがする。

2008年10月6日月曜日

BPB




再びブライトンに行くことになり週末の土日に一泊で出かけた。
BRIGHTON PHOTO BIENNILというのが2日から始まり、それを見に行くためだ。
フォトビエンナーレなので、写真メディアに焦点を絞り街のギャラリーやテンポラリーな場所で沢山の展覧会を行っている。ブライトンのビエンナーレだが、その街だけでは留まらず地域一帯の、西はChichester, Portsmouth, Winchester東はLewes, Battle, Bexhillの美術館やギャラリーでの広範囲な展示もあり規模が大きい。以前5月に学校の仕事でブライトンに滞在した時に知り合ったHさんがディレクターをしていて今回Private Viewに誘われた。土曜は西方面に日曜は東方面にと朝から2日間、Coach trip(送迎バスツアー、こっちではバスのことをコーチと言う)があり効率よく郊外の点在する展示を全て見られるように計画されている。美術関係者などいろいろ混じって総勢40名程での2台のバスツアーとなった。あいにく天候が悪くて2日とも殆ど雨や暴風で最悪だった。天気が良ければ最高のバス旅行だったのだが・・・
今回のこのビエンナーレのテーマはMEMORY OF FIRE - THE WAR OF IMAGES AND IMAGES OF WARと題され戦争に関係する写真が中心である。古くは第一次世界大戦やベトナム戦争そして最近のイラク戦争までその内容は幅広い。またドキュメンテーションやジャーナリズム要素がかなり強く、その背景にはキューレターの考えが色濃く出ている。90年代以降の現代美術で展開されている巨大化する写真作品やCGなどで加工された作品に対するアンチテーゼなのだろう。写真が本来の持っている要素から離れていくことへの問いかけが強く感じられる。作品は白黒の写真やアーティストが収集した戦争に関する古い家族アルバム、また犠牲になった人々のショッキングな写真なども多く含まれている。昨今のビィエンナーレが持つお祭り的な要素は感じられず、かなりシリアスでメッセージ的要素が強くまた現実的かつ資料的な要素も感じられる写真ビエンナーレだった。ロンドンから早朝強行参加だったのでかなり疲労した。ちょうどブライトン大学に名芸からの留学生が数人来ているので夕食を一緒に食べた。留学生にもぜひ見てほしいとは思うのだが・・・

日本を離れてだいぶ日数が経った。
今日でまた一つ歳を重ねることになる・・・・今まで沢山の場所に出かけたし、いろんな所でいろんなものを見てきた。当然、美術や芸術などに関わる多くの展覧会や作品も沢山見てきたし学んだ。
でも、またあらためて最近いろいろなことに気がついた・・・

2008年10月2日木曜日

Slade




最近はかなり涼しくなってきて朝晩は結構寒い感じになってきた。もう冬も近い・・・
寒いのは少し苦手だ、ロンドンの冬はかなり寒いのか?日もだんだん短くなってきたし憂鬱だ・・・
久しぶりに大英博物館に少しよってみたらイースター島のモアイ像の前に現代美術Ron Mueckの作品が置いてあってちょとびっくりした。ユニークな展示だが大英博物館に来るお客さんで初めて彼の作品を見た人は多いだろう。見ていた人は何だろうと不思議そうな感じだった。そう言えばこっちで知り合ったアーティストのTさんが彼のスタジオに行ったことがあり、以前聞いたその話も興味深かった。先日まで金沢21世紀美術館での展覧会があったので日本でもかなりお馴染みのアーティストだろう。(見に行けなくて少し残念だったけど)。
4日から大英博物館では現代美術の彫刻作品を展示する企画STATUE PHILAが始まった。
http://www.britishmuseum.org/whats_on/all_current_exhibitions/statuephilia.aspx

最近スレード美術大学の卒業生と知り合いになったので昨晩はその大学院の展覧会Slade Graduate Interim Show 2008のPrivate Viewを見に行った。毎年この時期に大学院の中間発表会のような展示を行っているとのこと。大学の近くの古くなったビルの中をギャラリーのようにして50程の作品が展示してあった。全体的に大きな作品が多く荒削りな感があるが、それが今後のロンドンアートの特徴?かも、とか思いながらいろいろと見てその後はパブへ・・・