2008年12月25日木曜日

Greeting


Merry Christmas and Best Wishes for 2009
from London

2008年12月22日月曜日

K.M.




以前から知っていたが一度も行ったことが無かったので有名なKroller muller museumに出かけた。列車やバスを乗り継いで2時間程かかるので、また少し気合いを入れて早起きして出かけた。このクレラー・ミュラー美術館は広大な自然保護地域の中にあり周囲はDe Hoge Veluwe国立自然公園になっている。そのほぼ中心に美術館が建っていて季節の良い時期であれば無料のレンタル自転車でサイクリングやピクニックを楽しめる所だ。しかし真冬のこの時期なので日照時間も短く、おまけに天気も曇り空なので人影は殆ど無く野外彫刻庭園はかなりひっそりしていた。館名であるヘレーヌ・クレラ―・ミュラー夫人(1869-1939)は同時代を生きたアーティストの作品を数多く集めて20世紀最大のコレクションを築き、この美術館も1939年にベルギー建築家ヘンリー・ファン・デ・ヴェルデによって建設されたものなので、かなり歴史を感じる。美術館のコレクションは近現代美術が中心で特にゴッホの作品を多く収蔵している。またいくつかのテンポラリーエキジビションスペースがあり現代美術の企画展も行われているので古さを感じさせず素晴らしい美術館だ。広大で美しい森林には沢山の野外彫刻作品が設置されていて規模も大きい。日本では箱根彫刻の森美術館や軽井沢のセゾン美術館といった感じだろうか・・・?

2008年12月20日土曜日

AKI




ロンドンで知り合ったアムステルダムに住むアーティストのHさんと交友が深まり、彼女の仕事をしている美術大学を見に行くことになった。ロンドン同様アムステルダムも寒い・・・また一時間の時差があるので更に日が短く感じる。 アムステルダムから早朝2時間ほど列車に乗り、もう殆どドイツとの国境付近の町Hengeloという所にやってきた。ここはオランダなのか何処なのか?といった雰囲気だが、まず今年から開館して間もない新しいアートセンターのakkuH(Aktuele Kunst Hengelo)を見学した。巨大な元テキスタイル工場をまだ現在改装中でギャラリーやワークショップ、アートインレジデンス、ライブラリーなど様々な施設がもうすぐ完成するらしい。やる気満々のディレクターのRさんを紹介してもらい、いろいろと説明してもらって昼食をした。その後は近くのアートカレッジのAKI(ArtEZ academie voor beeldende kunsten Enschede)を見学しに行った。この学校はデザインよりもファインアートが盛んな様子で学生たちの作品も元気で力強く感じた。制作スペースも巨大なガラス張りの吹き抜けで自然光の沢山入る空間にいくつかのコースのアトリエや工房が配置されていてなかなかユニークで魅力的だった。

2008年12月12日金曜日

G.S.




毎日毎日暗くなるのは早いし相変わらず極寒である。でも最近は少し日照時間が戻ってきた気がする。冬至がどうやら過ぎたのか?先週あたりがピークだった気がする?・・・
昨日はロンドン南東にキャンパスのあるゴールドスミス大学を見学に行った。有名なデミアン・ハーストなどターナーショウアーティストも沢山輩出した学校だ。大学院生のA君と卒業生のKさんにいろいろとスタジオや工房を案内してもらった。ちょうどクリスマスホリデー前で大学院生のレビュー展示を行っていて、スタジオは整頓され作品が見やすく展示されていた。院生のスタジオは大きな体育館状(元室内プール)の空間に白い壁でいくつか間仕切りが作られ、そこの各スペースで3、4人が制作していた。なかなか天井も高くて開放感もあり良いスペースだと思った。大学院生は一学年35名程なので結構な人数だ。倍率も10倍程あるらしく世界中から学生が集まってくるらしい。(学費もかなりの金額だが・・・)授業内容はポストモダンや現代美術の理解を中心にしっかりとレクチャーや講義があり、また年に2回ほどチュートリアルがある。そのためきっちり自分の作品について語れなければいけないし、自分の作品についての文章も書かなければならない。そして学生同志の数人のグループに分かれてのディスカッションを行う。時には学生同士でいろいろと作品に対して激しいツッコミがあり議論が白熱するらしい。 このようにして2年間アーティストとしての基盤が作り上げられていくのだろう・・・
作品の内容もバラエティーに富んでいてなかなか面白かったしレベルも高い。また絵画や立体といったジャンルに全く別れていないので個々の学生が自分の作品をかなり自由に制作している。

2008年12月8日月曜日

working



   
12月に入ってもう今年もあとわずか・・・時の経つのは早い。
今月から新たに数人のアーティストとイーストにスタジオをシェアし始めて本格的に制作を開始した。硬質で広い空間だがヒーティングが充実していないので極寒である。毎日がかなり寒い・・・ このエリアは沢山のアーティストのスタジオがありアーティスト人口密度ロンドン№1だろう。古い空きビルを制作しやすいスタジオに改装して使用している。先日もすぐ近くのオープンスタジオのイベントに夜出かけたが、そこでも多くのアーティストたちが制作ていた。まったくアート激戦区ロンドンである。

2008年12月5日金曜日

Art Centre




12月に入りますます日も短くなってきて一日が終わるのが早く感じる・・・
先日からスタジオを一緒にシェアし始めたM君から聞いた画材店のCASSに行ってみた。比較的住んでいる所に近いので歩いてでも行けるので便利だ。丁度この日は学生15パーセント引きだったので店内は多くの若者で賑わっていた。ロンドンには沢山の美術学校があり、またアーティスト人口も多いので画材店も品数が豊富で何でも売っている。最近の円高のおかげで値段がだいぶ安くなった感じがする。CASSはロンドンに数店舗あり丁度オシャレにした島本画材といった感じだろうか。倉庫状のその店舗には自社商品のあるイーストのATLANTIS画材店より小奇麗に商品が並んでいる。
アメリカの立体アーティストの巨匠Richard Serraの新作展示がGagosian Galleryで行われている。巨大な鉄板のミニマルな作品は圧倒的な存在感とそのとてつもない重量で広大なギャラリー空間を埋め尽くしていた。いったいどうやってこのギャラリー空間に設置したのだろうか?想像するだけで怖い・・・その巨大で歪んだ鉄板の間を通り抜けると、まるで自分が小人になったような感覚だ。ロンドンでの久しぶりの新作展示でかなり力の入った物凄い作品だった。その後はChalk Farm にある176というアートセンターで1970年代生まれ中心のSculpture and installationグループショウMATERIAL PRESENCEを見て、次はFinchley RoadにあるCamden arts centerに行ってのアート三昧だった。
http://www.cass-arts.co.uk/
http://www.gagosian.com/exhibitions/britannia-street-2008-10-richard-serra/
http://www.projectspace176.com/

2008年11月30日日曜日

50 million pounds




最近のロンドンは日も短くなって、かなり寒くなってきた。朝はやっと8時頃から明るくなり始め夕方は3時頃からすぐに暗くなるので一日が短く感じる。毎日曇りや雨でここ数日太陽を見ていない。おまけに外は冷蔵庫の中を歩いているように寒いので何処かへ出かける気にもならない・・・・・・
久しぶりに昨日はナショナルギャラリーに出かけ、先日から話題になっているTitian(ティツィアーノ)の名画を見にいった。最近話題になっている話で長らく展示されていたルネッサンス期のイタリア画家ティツィアーノの名画「Diana and Actaeon」がどうやらナショナルギャラリーから流出することになるらしい。この作品はスコットランド国立博物館とロンドンナショナルギャラリーに長期で委託展示されていたらしいが、実は個人の伯爵所有のもので、何かの理由で本人が売却したいらしい。しかしその金額は50万ポンド(約75億円)なので半端ではない。すんなり美術館が購入しようと思ってもそう簡単には行かないはずだ。購入先が決まらない場合はオークションとなり、何処の誰の所に行くか分からない事になるだろう。そのため、みなさんの名画で国民の美術館なので、この作品を救済して今後も何時でも無料鑑賞出来るようにしましょうという事だ。そのためイギリスの沢山のアーティストも賛同してキャンペーンを行いながらその救済募金を行っている。このキャンペーン展示も11月末から12月14日まで延期され寄付金を毎日募っているという訳で、年末になんとも英国らしい話だ。その後は気になっていたRoyal Academy of Artsで行われているByzantium 330-1453の展覧会を見に行った。

2008年11月1日土曜日

Rothko



最近のロンドンは凄く寒くなってきた。先日はまだ10月だったのに霰や雪が降り急激に温度が下がってきて真冬なみだ。もう外に出るときにはダウンにニット帽、手袋をしている。
久しぶりにTate Modernに出かけた。春にテートメンバーになったので、どこのテートも一年間何回企画展を見に行っても無料だ。(企画展は通常無料ではなく10ポンド前後のチケットが必要)現在Mark RothkoとブラジルのコンセプチャルアーティストのCildo Meirelesの展覧会が行われている。また吹き抜けのエントランスにはDominique Gonzales-Foersterの巨大なインスタレーションがある。ルイーズ・ブルジョワやアレクサンダー・カルダーなどの巨大立体作品を模してさらに巨大にし、一見するとスチールだが実はプラスチックの様な樹脂素材で出来ている。巨大な映像スクリーンや沢山の二段ベットと絡まって、子供達には大人気だった。
ブラジルのアーティストCildo Meirelesの会場はインスタレーション中心で初期からの集大成といった各時代の代表的な作品群で構成されている。Red Shiftと題された「赤」で統一された家具やオブジェのある部屋やBabelというナムジェンパイク風の古いラジオを沢山積み上げ音やノイズが出ている作品。最後は蝋燭一本の暗い部屋に白いタルカムパウダー(きめ細かい滑らかなベビーパウダーの一種)がどっぷりと敷き詰められ、そこを裸足で歩くなど体感型の作品が多く楽しめる内容になっている。一度に数人しかその部屋に入れないので長い行列が出来てしまい少し面倒だった。
一方Mark Rothkoの展覧会は晩年の絵画作品をフォーカスして構成されている。薄暗い大部屋に、ほぼ同サイズの大きなロスコーの絵画が壁面に少し高く沢山展示され、静粛な空間を醸し出している。ロスコーの空間は何か古いお寺の御堂の奥の様な感じがする。静かにそれらの絵画をじっと長い時間見つめていても具体的なイメージやそのマチエールの表情が見えてくることはない。何かその表面に見ようと思っても中々見えないもどかしさがあり、正体が中々つかめないので、だんだんぼーっとした感覚になってくる。さらに空間は薄暗くなっているので眼球での視覚ではなく眼球での嗅覚といった感じだろうか、以前ニューヨークのMoMAでAd Reinhardtの展覧会を見た時と似た感覚だ。二人とも同時代のアメリカ抽象表現主義のアーティストであり、この種の作品は現場空間である程度まとまって体感しないとその作品内容は十分に堪能出来ない。ロスコーは作品を美術館などに展示する際は同じ壁面に他の作家の作品を展示せず、必ずその壁に1点だけでも自分の作品だけを展示して欲しいと希望していた・・・・
http://www.tate.org.uk/modern/

2008年10月21日火曜日

Art Fair




先週末はいくつかのアートフェアーが行われていたので見に行った。Frieze Art Fair、Zoo Art Fair、Scope Art Fair、Red Dot Art FairとFree Art Fairなど五つのアートフェアーが同時多発的に行われていて、この時期世界中からお金持ちがロンドンにやってきてアートを買いに来る。この際全部見に行ってみようと思い、金、土、日と週末アートフェアー三昧だった。出展しているギャラリーもトータルするとかなりの数になる。もう眼球と歩き回りで足腰がかなり疲労した。too much Art・・・・正直言ってFrieze以外はあまり面白くなかった。Zoo Art Fair は新しい若めのギャラリーが60程集まり行っているFrieze予備軍と言った感じだが。立地は良いがRoyal Academyの会場が少し窮屈な感じがした。Red Dot Art Fairというのはホテルの中でギャラリーが30程集まって行っていたが、ホテルの中の客部屋を使用してのコンパクトな感じなので今一つ、今二つか?作品もコンパクトでグラフィカルな感じなのが殆どでどうも・・・・・Scopeも何となく作品全体に面白みが無かったし、会場もいま一つ活気が無かった。Free Art Fair ?というのはまさに大須の商店街展示と言った感じだが、アーティストが作品を持ち寄って空いているいくつかの店舗の中に作品展示を行っている。これはアートフェアーというよりFriezeに対するアンチといった感じだ。始めどこでやっているのかよく分からなかった。やはりFrieze(世界のトップクラスのギャラリーが150程出展しRegent's Parkの中にテンポラリーな巨大テントを設置して行われている。)が規模、内容とも大きく充実している。公園内にはSculpture Parkと題して、いくつか一時的に大きな立体作品も設置したりトーク、フィルムなどのイベントの他、ブックショップや世界中のアートマガジンの紹介など現代美術をトータル的に一気に紹介している。訪れている人の数も半端ではなく会場内はすごい人の数だった。入場料だけどもかなりのものだろう。ちょうど東京からの出展のKさんに久しぶりに会った。会場には喫煙ボックスのユニークな作品や生きたオウムがいたりで様々だ。当然だが全体的にはかなりビジネス色も強く、展示されている作品の値段も半端ではない・・・・・・

2008年10月16日木曜日

EAST




今週はロンドン一番のアートフェア―シーズンとなっているので、それに関連して沢山の展覧会やイベントがあちこちで行われている。天気があまり良くなかったが、夕方からイーストのインド人街で有名なBrick Laneで行われている展覧会をいくつか見に行った。ロンドンイーストはギャラリーも多く様々なカルチャーの発信地として有名で人気のあるエリアでもある。

偶然、丁度バスを降りると前方から二人組有名アーティストのG&Gが歩いてきた。目が合うと軽く微笑んですれ違ったので、とっさにポケットのデジカメでその後ろ姿を一枚・・・以前もDalston近くのケバブレストランで見かけたが、こちらでは何時も同じレストランで食事をしていることで有名らしい。やっぱりここはロンドン、アートが普通に傘を持って歩いていた!?。一昨日も名芸で数年前に特別客員でお世話になったアーティストのD.M氏の展覧会のオープニングがあり再会をした。ロンドンにいる間に一度スタジオを見学したいとお願いしておいた。

4 NEW SENSATIONSという昨年からスタートした企画で、今年ロンドンの美術大学のBA、MAを卒業したばかりの一番の若手アーティストをSaatchi GalleryとChannel 4がサポートしている。フリーズアートフェア―のこの時期に20名をノミネートして展覧会をBrick Lane行い、また同時に全ての学生を対象にしたオンラインコンペも企画して、その優秀者には賞金が与えられ次の活動の資金サポートを行っている。以前RCAなどの美術大学の卒展を見に行った時に気になったアーティストの作品もいくつかノミネートされ展示されていた。まったく次々に新しい才能がデビューしてくるロンドンの現場だ。
http://www.saatchi-gallery.co.uk/4newsensations/
もう一つすぐ隣でThe Future Can Waitというグループショウが行われていた。 こちらも昨年からスタートした企画で広大なスペースに50名程のロンドンで活動するアーティストの作品が沢山展示されていて巨大な作品やユニークな作品があった。この時期かなりアート密度が濃い・・・

2008年10月12日日曜日

SAATCHI




しばらく移転のため休んでいたサーチギャラリーが今週末からついにオープンした。地下鉄Sloane Square駅近くの元兵舎の建物に地上2階、地下1階と13室もの白く清潔感のあるギャラリー空間が出来上がり、中国の中堅作家のグループショウでスタートした。まさにここ数年注目され話題になっていた中国のアーティストを総括して紹介している感じだ。来週末には話題のFrieze Art FairやZoo Art Fairなどいくつものアートイベントが近づいてきて更に忙しくなってきた感じがする。

2008年10月6日月曜日

BPB




再びブライトンに行くことになり週末の土日に一泊で出かけた。
BRIGHTON PHOTO BIENNILというのが2日から始まり、それを見に行くためだ。
フォトビエンナーレなので、写真メディアに焦点を絞り街のギャラリーやテンポラリーな場所で沢山の展覧会を行っている。ブライトンのビエンナーレだが、その街だけでは留まらず地域一帯の、西はChichester, Portsmouth, Winchester東はLewes, Battle, Bexhillの美術館やギャラリーでの広範囲な展示もあり規模が大きい。以前5月に学校の仕事でブライトンに滞在した時に知り合ったHさんがディレクターをしていて今回Private Viewに誘われた。土曜は西方面に日曜は東方面にと朝から2日間、Coach trip(送迎バスツアー、こっちではバスのことをコーチと言う)があり効率よく郊外の点在する展示を全て見られるように計画されている。美術関係者などいろいろ混じって総勢40名程での2台のバスツアーとなった。あいにく天候が悪くて2日とも殆ど雨や暴風で最悪だった。天気が良ければ最高のバス旅行だったのだが・・・
今回のこのビエンナーレのテーマはMEMORY OF FIRE - THE WAR OF IMAGES AND IMAGES OF WARと題され戦争に関係する写真が中心である。古くは第一次世界大戦やベトナム戦争そして最近のイラク戦争までその内容は幅広い。またドキュメンテーションやジャーナリズム要素がかなり強く、その背景にはキューレターの考えが色濃く出ている。90年代以降の現代美術で展開されている巨大化する写真作品やCGなどで加工された作品に対するアンチテーゼなのだろう。写真が本来の持っている要素から離れていくことへの問いかけが強く感じられる。作品は白黒の写真やアーティストが収集した戦争に関する古い家族アルバム、また犠牲になった人々のショッキングな写真なども多く含まれている。昨今のビィエンナーレが持つお祭り的な要素は感じられず、かなりシリアスでメッセージ的要素が強くまた現実的かつ資料的な要素も感じられる写真ビエンナーレだった。ロンドンから早朝強行参加だったのでかなり疲労した。ちょうどブライトン大学に名芸からの留学生が数人来ているので夕食を一緒に食べた。留学生にもぜひ見てほしいとは思うのだが・・・

日本を離れてだいぶ日数が経った。
今日でまた一つ歳を重ねることになる・・・・今まで沢山の場所に出かけたし、いろんな所でいろんなものを見てきた。当然、美術や芸術などに関わる多くの展覧会や作品も沢山見てきたし学んだ。
でも、またあらためて最近いろいろなことに気がついた・・・

2008年10月2日木曜日

Slade




最近はかなり涼しくなってきて朝晩は結構寒い感じになってきた。もう冬も近い・・・
寒いのは少し苦手だ、ロンドンの冬はかなり寒いのか?日もだんだん短くなってきたし憂鬱だ・・・
久しぶりに大英博物館に少しよってみたらイースター島のモアイ像の前に現代美術Ron Mueckの作品が置いてあってちょとびっくりした。ユニークな展示だが大英博物館に来るお客さんで初めて彼の作品を見た人は多いだろう。見ていた人は何だろうと不思議そうな感じだった。そう言えばこっちで知り合ったアーティストのTさんが彼のスタジオに行ったことがあり、以前聞いたその話も興味深かった。先日まで金沢21世紀美術館での展覧会があったので日本でもかなりお馴染みのアーティストだろう。(見に行けなくて少し残念だったけど)。
4日から大英博物館では現代美術の彫刻作品を展示する企画STATUE PHILAが始まった。
http://www.britishmuseum.org/whats_on/all_current_exhibitions/statuephilia.aspx

最近スレード美術大学の卒業生と知り合いになったので昨晩はその大学院の展覧会Slade Graduate Interim Show 2008のPrivate Viewを見に行った。毎年この時期に大学院の中間発表会のような展示を行っているとのこと。大学の近くの古くなったビルの中をギャラリーのようにして50程の作品が展示してあった。全体的に大きな作品が多く荒削りな感があるが、それが今後のロンドンアートの特徴?かも、とか思いながらいろいろと見てその後はパブへ・・・

2008年9月26日金曜日

Scotish



寒い冬が来る前にScotlandのEdinburghとGlasgowに出かけた。ロンドンから列車で北上して4時間半、気温もロンドンに比べて2,3度低い感じがする。スコットランドの首都エジンバラは坂が多く街の中心にはCastle Rockといわれる高い岩盤の上にエジンバラ城が建ち、その周囲を囲むようにして旧市街と新市街とが南北に分かれている。毎年8月の夏になると国際フェスティバルが開催されて多くの人々がやってくる。当然アートもこの夏の時期に集中的に盛んになるのだが、今回のこの旅は9月半ばになってしまった。そのせいか、やや街のテンションは下火になってはいたが、初めて訪れたスコットランドなので十分な滞在だった。いくつかの美術館やギャラリーを見ながら基本的な観光も済ませ、すぐ隣街のグラスゴーに移動した。偶然ホテルで一緒になった愛知県出身のゴルファーのOさんと食事などをしながら近郊の町でゴルフ発祥の地セント・アンドリューズについての話を聞き盛り上がった。一方スコットランド最大人口の街グラスゴーはアートや文化に力を入れている街だ。市の中心にある現代美術館ではグラスゴー中心に活動しているインスタレーションアーティストのJim Lambieのユニークな展示が行われていた。最近はもう寒い冬が近づいてきた感じがする・・・・・

2008年9月18日木曜日

Maya



以前、名芸にブライトン大学との交流で留学していたMaya Hewittの個展がGallery Bischoff/Weissで開かれオープニングだった。久しぶりに彼女に再会し、また両親とも会った。近年の彼女の東京での展覧会やアートフェアーなど最近の活躍ぶりは素晴らしいと思う。この間のバーゼルのVOLTAでも力の入った大きな作品が展示されていた。今回も6週間ギャラリーで滞在制作し力の入った部屋状のインスタレーションや物語風の横長の絵画が展示されていた。
丁度帰り際、すぐ近くのRIVINGTON PLACEというギャラリーの窓から面白く妙な作品が目に入った。ギャラリー内に入っていくと以前TrAIN projectで会ったキューレターのセバスチャン・ロペス氏が作品解説とトークを行っていたので、トーク終了後少し話をした。inva (Institute of International Visual Arts)の企画でHew Locke というアーティストの作品だった。初めて目にした作品群で妙な強烈なインパクトを感じた。
http://www.iniva.org/
明日の早朝から5日間程スコットランドのエジンバラとグラスゴーの旅だ。
なにやら最近はかなり忙しくなってきた・・・・もうすぐ10月だ、あっという間に一年が過ぎそうで怖い・・・・

MA Show






9月も半ばになりアートも活気づいてきた。昨日はChelsea Colleage of ArtのMA(大学院)の修了展のPrivate View だった。今日から一般公開だが前日に美術関係者や先生、学生や友人たちが集まって夕方から簡単なパーティーイベントの様な感じだ。学部と同様に学内に作品が展示されている。作品内容も大学院なので充実している。プライスリストも作品の隣に張られ、何だかアートフェアーの様な感じだ。すぐ隣のTate Britainでは先週からイギリスの巨匠画家Francis Baconの展覧会が始まった。1992年に心臓麻痺で亡くなったが、その絵画は斬新で緊張感がある。人気も高く多くの人々で会場は賑わっていた。たしか大学一年生の頃、初めて東京でFrancis Bacon展を見て衝撃を受けた記憶がある。その絵画と再びロンドンで対面した。

SEIZURE





SEIZUREと題されたアーティストRoger Hiornsの鍾乳洞のようなインスたレーションがElephant&Castleの近くで行われている。駅から歩いて5分程のひっそりした住宅街。古くなり使われなくなったアパートの一室を展示空間としていた。何やら室内はちょっと危険?なのか入室前にゴム長靴と手袋を貸してもらい着用してゆっくりと室内に入ってみた・・・・内部は静けさと異様な雰囲気・・・・・薄暗い空間の中に美しく透き通るようなブルーの輝きが壁面や天井をびっしりと覆い尽くしている。近づいて良く見るとそれは何かの結晶?あるいは鉱石のような硬く尖った青く輝く不思議な物体だ。いったいこれは何だ?次の瞬間、この部屋はいったいどうやって制作したのだろうか?そんな疑問が頭の中でグルグルとしながらこの不思議な空間について考えてしまう。何か薬品の様なものでの科学変化?の様だ。資料などでしらべると、やはり硫酸銅の結晶だった。制作方法もかなり過激で室内に天井から硫酸銅を流し込み数日間放置して水槽の様にして結晶を空間全体に付着させたようだ。何とも大がかりな作品に度肝を抜かれた・・・・

2008年9月12日金曜日

Cologne




久しぶりの友人に会いにドイツに1週間程出かけた。ケルンは7,8年振りだろうか、時の経つのは早い・・・・・相変わらず駅前のドームは大きくて立派だった。ケルンはロンドンからは近く1時間程度のフライトだ。チケットもリーズナブルで2万円程で往復可能だ。ロンドンにはHeathrow空港の他にLuton、Stansted,Gatwick空港といったいくつかの空港が少し中心部から離れた所にあり、そこからヨーロッパ各地に沢山の飛行機が毎日数多く飛んでいる。おまけにeasyjetやryanairと言った格安の航空会社が価格競争を行っているのでインターネットで格安チケットを購入することが出来る。またドイツに行くにはgermanwingsと言う航空会社もあり、これも同様に格安航空チケットを提供している。こんな状況なのでついどこかへ出かけたくなってしまう。
日曜日にROBODONIENというイベントに出かけた。そこはまるで車の解体屋?のような野外空間で大きな鉄くずや車など廃材で様々な巨大なオブジェやロボットなどが制作され放置されいる。そこはまるで以前見たハリウッド映画KevinCostner主演の「WATERWORLD」のような世界に少し似ていた。子供たちは大喜びで火を噴く鉄の恐竜や楽器を弾くジャンクなロボットたちを見て楽しんでいた。
急にロンドンで制作したドローイングをベルリンで展示することになったが今回はスケジュールの都合が合わずベルリンには行くことが出来なくて残念だった・・・・・・・
Drawing Show "the color faces"
Sep.10 - Oct.11. 2008
Murata & Friends